トークセッション「デザインの窓」に行ってきた

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大手町カフェであった「デザインの窓」というイベントにいってきた。ゲストは佐藤卓さん。明治おいしい牛乳ロッテキシリトールガムDocomo P701iDなどのデザインで知られる方。佐藤さんはDESIGN QUARTERLYという雑誌で
「個性とは第三者から見出されるべきものだ。
 子どもには個性を大事にしろなんて言わないで、個性なんて気にするなと言ってあげたい」
というようなことを書かれていたのが印象的だったな。
ホストは竹村真一さん。

会社の人用にメモしてたのをテキストに起こしたので、ペーストしときます。
メモなので両氏が言ってないことや僕の感想も若干含まれつつ、話題も小間切れみたいな感じになっちゃってるけど、お許しを。

■■■■■以下、メモ■■■■■

■イベント名、「デザインの窓」について
デザインという言葉はoutputされたもの、成果物のようなものに対してばかり使われるが、【新しい価値、気付きの提供】という側面もある。
それがこのイベントが「窓」という言葉を使った理由。

■佐藤さんの特殊性
一般にはモノができた後、それをどうパッケージングするかがデザイナーの仕事だが、佐藤卓さんはモノができるまでのプロセスをさかのぼって解剖し、全貌を視野に納めた上でデザインをするという点で特殊なデザイナーである。
現代人はありふれたものにもっと驚いてもいいはずなのに、鈍感になっている。しかし、あって当たり前のものすらも、突き詰めていくと素晴らしいものを発見できたり、不要なものがあったりする。それをデザインに反映している。

デザイナーが身につけたスキルを、デザインのために使うことに意味がないと思い始めた。
→ここで言うデザイナーが身につけたスキルとは「本質を見極める目」みたいなものか。その技術をパッケージングなど商業的な用途に使うだけではなく、社会的な啓蒙や価値観の提案に活かすことで、社会に貢献できる、という考えだと思う。

■ニッカウイスキーの事例 広告代理店時代
飲みたいウイスキーがない

どんなのが飲みたいのか、と先輩に言われ、提案することに

ニッカの工場でヒアリングをし、同社のウイスキーのこだわり、本質に迫る

素材、味、ラベル、名前、ボトル、全てに「?」をつけてみた。
結果、名前をつけない(ニッカピュアモルトという商品)、ボトルのデザインをしない、広告も打たない、という結論に達した。
なぜなら、デザインは中身にナビゲートするための道具であって、デザイン自体が目立っては意味がないからだ。
キーワードは【ふつう】【そのまま】。演出されていないことで、逆に中身に目がいくと考えた。

■キシリトールの事例
デンタル、医療っぽいイメージからガムにアプローチしてみた。
キシリトールの◆マークは、上から見た奥歯になっている。こうした、気付くか気付かないかのいたずらも佐藤卓デザインの特徴。
【部分】というキーワードも出た。主役ではなく、ガムはガム、牛乳は牛乳。全体の中で調和するようにしなければならない。

■COOLMINTガムリニューアルの事例
既にあるものの構造を考え直す。
過去のクールミントガム、未来のクールミントガム、そのつなぎとなるのがリニューアルのデザインである。
→だから、特別なことは必要ない。あくまで自然に、時代に沿って変化させる。

■シャーペンの線のエピソード
シャーペンで線を描くと、幅0.3mmほどの線が描けるが、それは幅があるから線ではない。
それの外側と内側を消しゴムで削っていって納得のいくフォルムにしてから、製図の人にまわす。

■視覚に関するエピソード
人は弱いので、それが見えてしまうとそれで良いと思って、探していたものが頭の中から消えてしまう。
そして、消えてしまったものはもう戻らない。

■携帯電話P701iDのエピソード
携帯電話は音や光で着信やメールを知らせるが、アラーム的なものではなく、もっとデリケートな音や光のコミュニケーションを考えた。
気配のコミュニケーション。
メッセージをどう伝えるか、でなく、存在、雰囲気を伝える。
風が吹いてるのを伝える風鈴の音や、誰かが来てるのを知らせる階段のきしみのような。

感想。広義のデザインて、そろそろ名前をつけたほうがいいんじゃないかと思った。一つの言葉で意匠と設計を伝え分けるのはそろそろ限界なのでは。いわゆるデザイナーをサーフェイサーにするとか。
あと自分も誰か(親とか社会とか)にデザインされたのかな?と思った。こういうのがかっこいい、と自分で思ってることも、きっと背後には誰かの意思があるんだろうな。
それとホストの竹村さんはコンピューターはいろいろ大事なものを失わせている、的なことを何かにつけて言っていたけど(少なくとも僕はそんな印象を受けた)、もうこうして広く使われていて、そういう世代がこれからの社会を担っていくのだから、否定的な入り方はしない方がいいと思った。はてなの近藤さんみたいに、可能性に目を向ける方が楽しそう。
でも、視野を広げるという意味ではすごく有意義なトークセッションだったと思う。

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このページは、が2006年5月10日 00:47に書いたブログ記事です。

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