book: 2008年5月アーカイブ

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いいんだよ

水谷修さんの最新刊は、文庫とハードカバーの中間くらいの、ちょっとかわった大きさの本。
内容は詩集のようで、1ページに多くて十数行程度。
でもその行間から、水谷さんの想いが感じられる。

この本は1ヶ月ほど前に読んで、今日で2度目。
今日は嫌なニュースがいっぱいあった。
そのせいか、なにか沈み気味な気分になってしまって、この本を開いた。

この世に生まれたときに
苦しもう、悲しもう
泣こう、死のう
人を傷つけよう、殺そう
体を売ろう、薬物を使おう

そう思って生まれてくる子どもはいません。

みんな、幸せになるんだと
明日を夢見て、輝いて生まれてくるんです。(P.118)

本当にそうだと思った。
でも今日のニュースは、親を殺したとか、隣人を殺したとか、自殺したとか、そんなことばかり。
なぜ今の日本に生きる人は、明日を考えられないほど希望が持てないのか。
何年か前までは別世界のことのように思っていたけど、こんなにたくさん事件が起きると、もう自分もその渦の中にいると分かっているから、とても沈んだ気持ちになる。

駅のホームにいたって、無目的に突き落とされるかもしれない。街にいても、包丁を振り回した人が襲ってくるかもしれない。自分の部屋に入る時だって、誰かがカギをあけた瞬間を狙って入り込んでくるかもしれない。
考え過ぎかもしれないけど、そう思うことが、最近ある。
逆に今生きていることのありがたみを考えたり。
それが、今の僕にとっての生の実感てのも寂しいけど。

日が昇ったから起きて
日が沈んだから眠る。

食べるものがないから働いて
自由な時間ができたから遊ぶ。

哀しいから泣き
うれしいから笑う。

そんな生き方いいです。

ただ流れのままに、心と体に正直に
そんな生き方忘れていませんか。(P.97)

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フットプリンツ―評伝ウェイン・ショーター

この本は1ヶ月くらい前に読み終えたんだけど、内容が壮大過ぎて感想をまとめることができず、そのままになっていた。
でもそのうち忘れちゃいそうだから、箇条書きで書いとこう。
・ウェイン・ショーターさんの幼少期から、近年に至るまでの半生を、著者のミシェル・マーサーさんがインタビューを続けながら記した本
・ウェイン・ショーターさんは1933年生まれのテナーサキソフォン奏者で、モダンジャズの黄金期を支えた伝説のプレイヤーの一人
・幼少期からちょっと変わった、というかアーティスティックな考え方をする子どもだったみたい
・マイルス・デイビスさんのバンドにも居た。プレイヤーとしてだけではなく、作曲家としての才能を高く評価されていたらしい
・その後、ジョー・ザヴィヌルさんと共に「ウェザー・リポート」というバンドを結成。フュージョンの代表的なバンドとして名を馳せた
・創価学会の信者らしい。ハービー・ハンコックさんも。何だか意外だったけど、まあ日本人はこと宗教についてはヒステリックなところがあるので、僕の感じる違和感もそういうところに起因するんだろう
・昔、ラリーが「最近ともだちの間でイスラム教が流行ってる」と言って、お祈りに行ったり、断食したりしてたっけ。ああいう感じかと思った
・去年「The Quartet」名義での演奏を聴く前に、ぜひ読んでおきたかった
・でもこの本を読んでよかったことは、マイルス・デイビスさんのアルバムも、ウェザー・リポートのアルバムも、ウェイン・ショーターさんのソロアルバムも、聴き方が変わったというか、ちゃんと聴くための軸というか興味を持てたことかな。実際、この本を読んで借りてきたCDもたくさんあるし

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容疑者Xの献身

誰か忘れたけど、ブログで面白かったという感想を書いてる人がいたので、買ってみた。
内容も軽めだし、引き込み方も上手いので、風呂に3回入るだけで読めてしまった。

恋する女性が犯した罪を、数学教師が天才的なトリックで隠匿する話。
どこぞでこの本が本格推理小説か否か?という話題があったが、僕も推理小説とはちょっと違うと思う。してやられた感があんまりないから。もちろん、ストーリーとしては面白いんだけど。
どうも数学教師の恋は実らなかったらしく、その点が一番切ない。あんなにがんばったのに・・。

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