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東京演劇集団風の演劇祭ということで、先日の「戦場のような女」に続いて、「年老いたクラウン お前の乳房の上で調教したエスカルゴ」「ジャンヌ・ダルク―イオアナと炎」を観た。

「年老いたクラウン お前の乳房の上で調教したエスカルゴ」は、僕も2度観た前作「年老いたクラウン」の続編。オリビエ・コント主演。
相変わらずすばらしかった。
今回はより舞台装置が充実して演出の幅が広がった反面、前作のようなパントマイムのすごみというのはやや薄れたような印象もあったけど、それでも十分すぎる存在感と演技力。
赤い垂れ幕に風を当てて、心臓に仕立てたシーンでは、思わず鳥肌が。

「ジャンヌ・ダルク―イオアナと炎」はマテイ・ヴィスニユック氏が風の学校公演のために書き下ろした冒険劇。フランスの歴史上の英雄ジャンヌ・ダルクの生涯を描いている。
ストーリー自体はかなり残酷なシーンもあるけど、対象年齢が低めだろうという考えもあって、安心して観ることができた。主演の白根有子さんの胸が張り裂けそうなシャウトは健在。

風の演劇は2005年に東中野に引っ越してきてから、4年観ていることになる。
僕自身、公演がある度に通いつつ、できればもっと多くの人に観てもらう機会があるといいなーと思う、すばらしいアーティスト集団なのだ。
東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZEにて観劇。

ビエンナーレ(2年毎に夏に開催される風の演劇祭)の第一弾作品だった。
今年のビエンナーレは、風と関わりの深い、ルーマニア人の劇作家、マテイ・ヴィスニユック氏の作品で統一したらしい。
KAZEに行くようになったのが2005年のビエンナーレでの「三文オペラ」だったので、もう4年も観に来ているんだなあ、と思う。

内容はとても重くて、ボスニア紛争におけるレイプの被害者・ドラと、彼女をケアする女医・ケイトのやり取りを描いたもの。
通常であればあまり気が進まないテーマだけど、風が上演するからには、なにか僕たちが受け取るべきメッセージがあって、そして最後に希望を提示してくれるに違いないという確信があって、観に行った。

ストーリーは、前半が、レイプのトラウマに苦しむドラ、そしてヨーロッパの様々な民族をおもしろおかしく描いた二人のやり取り。後半が、敵兵のレイプによる妊娠という事実に苦しむドラと、ケイト自身のルーツがひも解かれる。そして、二人がそれぞれの人生を歩んでいく様子が描かれて、終幕となった。

前半では、戦争において女性をレイプするということが、単に兵士の欲求から行われるものではなく、敵の食料や水源を汚染するのと同様に、母である女性を汚すことでダメージを与える戦略となっている、という指摘が衝撃的だった。

後半では、やはりラスト。
敵兵との間にできてしまった赤ちゃんをずっと堕胎したがっていたドラが、ケイトに向けて書いた手紙が感動的だった。うろ覚えだけど、たしか、こんな内容。

ケイト

先日私は、いくつかの国に移民届けを出しました。カナダ、オーストラリア、南アフリカです。アメリカには、行きたくありません。

ケイト、私がいつ、赤ちゃんを育てることを決めたのか、知りたがっていたわね。
ある日、私は湖のほとりを散歩していました。一本の木に貼り紙がしてありました。

『この木は死んでいます。○月×日に、切り倒し、撤去作業が行われます。
 木を抜いた後には、あなたや、公園を愛するみなさんの幸福のために、
 新しい木の苗が植えられます。

 公園管理事務局』

私はその貼り紙を、一度、二度・・何度も読んだ。
その時なのよ、赤ちゃんを育てる決心をしたのは。

ドラ

戦争や性的暴力で苦しんでいる人はたくさんいるし、その事実は変わらないけど、ほんの少しの希望が、やっぱり最後にあった。

アポカリプティカ−20世紀の黙示録」を観てきた。
これがものすごーーーく良かった。
でも寝不足で後半1/3くらい寝ちゃって。不覚。

出演していたミラン・スラデクさんは70歳。
冗談でしょう?というくらいキビキビとした体の動きをしていて、表情もユーモアたっぷりだった。
というのも、パントマイムだったから、台詞とかないの。動きと、表情と、ちょっとした舞台効果だけ。セットもなし。

パントマイムというと見えない壁を触るやつだけど(それもやってた笑)、今日観たのはそれどころじゃない。
神様が生命を作って、生命がどんどん進化して、魚、は虫類、鳥、ほ乳類、人・・と進化して、宗教が生まれて、戦争をして、(〜記憶なし〜)そしてまた歴史が繰り返す・・みたいな壮大な話を、ミランさんは言葉を一つも発さず、身振りだけで表現してしまった。(あらすじとかどこにも書いてなかったから違うかも)

今日仕事じゃなかったらもう一回観たかったぐらいだなー。心残り。

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知人に誘っていただいて、「江戸川乱歩とにしすがも少年探偵団」という舞台を観に行った。
会場の「にしすがも創造舎」は、廃校になった中学校を使って演劇やアートの発信をしている場所で、NPOが運営しているそうな。

舞台は体育館を改造して作ったもので、ヨーロッパとかだと体育館を改造して演劇をやるのはポピュラーなのだそう。
大きな階段をしつらえた舞台で、二十面相や明智探偵、小林君などが駆け回る。
もともと江戸川乱歩の少年探偵団とかは好きなので、楽しく観た。
久しぶりに原作読みたいな。

夏休みの子ども向け企画なので、会場は親子連れがたくさん。
風もそうだけど、とても有意義なことをしている団体だなーと思った。
がんばってください。

東京演劇集団風のブレヒト三連続公演、第二回は「肝っ玉おっ母とその子供たち」を日曜に観た。
2年前の4月に一度観ている劇なんだけど、久しぶりだし、だいぶ前回とは役者さんも違うので、新鮮な感じ。

翻訳をされている岩淵達治さんの「ブレヒトと戦後演劇」という本をちょうど読んでいて、その中で「肝っ玉〜」について触れている箇所があった。
「ブレヒトはそれ(=共感)より多くの否定的な部分を与えており、最終的には彼女の末路を同情するべきではなく、むしろ自業自得と考えて批判的に観察すべきであると言っている」のだそうで、それじゃあ1回目に感じた「戦争を生きる強さ」みたいなことへの感動ってのは見方としては外れていたのかなーと思ってしまった。
まあ作品をどう受け止めるかは観客の自由だろうけど・・。
このへんが奥深さということになるんだろうな。

まあそんな視点で観たので、やはり戦争の渦の中で身を滅ぼしていく人々、みたいに思えてしまった。我ながら単純。笑
ただ、カトリンだけはある種信念のために命を落とすので、そこはやっぱり感動したかな。

ということで。おもしろかった。
次は8月末に「マハゴニー市の興亡」があるそうな。

日曜は、以前観た「年老いたクラウン」の俳優、オリビエ・コントさんが出演する劇「乞食 あるいは 死んだ犬」を観た。

なんだろうなー。
ちょっと僕のボキャブラリーを超えていて、何を感じたのか書ける気がしないな。笑
観終わった後から、何かもやもやしたものが残ってるのは確かなんだけど。
なんかショックを受けた、というのが一番近いかな。

もう一回、観とくべきだったか。
まあ最終日に行ったんだからしょうがないが。

--追記

あとでバイクに乗りながら考えたところによると(バイクに乗ってるときが一番いろんなことを思いつく)
やっぱりオリビエさんの存在感というか生命力みたいなものにやられたんだなーと。
なんか突きつけられた感じがしたんだと思う。
別に自分と比べてどうこうっていう話じゃないけど、自分の希薄さみたいなのも自覚してしまった。
すばらしい劇だったけども。何かそんな、重いのが残ったなー。

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東京演劇集団風の作品、「rapt 誘拐」を観てきた。
貧困に追いつめられた夫婦が富豪を誘拐する話で、「お金が手に入ったら買うものリスト」を作ったりする無邪気な二人に、なんとも言えず切なくなった。子どもの頃、おもちゃ屋さんのチラシを見ながら、何を買うか悩んだりしたっけ、と。
でもその時の悩みは幸せな悩みだったけど、この夫婦の悩みは、夢想のような実体のないものだから切ない。僕らのような恵まれた時代に生まれて、物が溢れている世界で生きて来た人間にとっては、現実味のない行為だ。でも実際は、東京で生活を苦に自殺をする人だって居る。

彼らの素敵なところは、お金が無くても人間らしい幸せを失っていないことだと思う。
ちょっとお金に目がくらんで犯罪を犯していて、それが原因でケンカをしたりもするけど、基本的には愛し合っていて、お互いを幸せにするために動いている。だからまだ、ラストでも救いが残ったのではないかと思った。
現実には、会社が潰れそうになって一家無理心中をしようとする父親が居たりもする。事情はあれど、経済的な失敗で、生きる意味を失ってしまうのでは、何のための親、何のための家族かと思う。

そんな感じで、時代を捉えたいい作品だった。(作品中の舞台は、経済危機時代のフランス)
ほんとに最近は一家心中だの死刑になりたかっただの、暗いニュースが多いので、こういう作品がより多くの人の目に触れてもらいたいと思う。

第二十四回 花影会

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第二十四回 花影会

友人が出るということもあり、「観に来ない?」「行く行くー」ということで能楽を観て来た。
古典芸能を鑑賞した経験は中学か高校の時に「山伏」の狂言を観たことがあるくらいで、あとはサッパリなので、逆にちょっと楽しみでもあった。

そんな素人なりの感想。感想と言っても知識が無さ過ぎて内容まで踏み込めないんだけども。
・意外と長い(1時〜6時)
・間に狂言や歌的なものがあって、飽きなかった
・松濤にあんな場所(観世能楽堂)があるとは知らなかった
・狂言は喜劇っぽく、やはりわかりやすかった
・友志(友人の名前)は立派な能楽師になっていた
・武田志房さんはさすがの存在感(友志のお父さん)
・文志くん(友志の弟)は義経役でデーンと構えていた
・子どもすげえ(舞台に出てた10歳くらいの子がいた)
・でも太鼓の音と掛け声が眠気を誘う

たぶんまだ鑑賞というレベルに至っておらず、「へーこういうのなんだー」という感じで観た。
いい勉強になりました。

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東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZEで「ピカソの女たち」を観てきた。
2年半ほど前にも観たことがあるはずなんだけど、さっぱり覚えておらず。相変わらず忘れっぽい。ジャクリーヌの方で、カンバスに字幕が出てたのは覚えてるんだけど。(演劇に字幕があるのが物珍しかったので)

この劇は、前回の公演後にルーマニアの一人芝居ばかり集めた演劇祭に出展して、みごと最優秀大賞に選ばれている。それもあって、すごく期待していた。
そしてやはり、すごく良かったと思う。

1時間で、ある女性の幼少期からお墓に入るまでを描く。舞台にいるのは辻由美子さんだけど、恐山のイタコみたいにオルガが憑依してるみたいな気がしてくる。
風で何度も劇を観ていて俳優さんの顔を覚えてきたりすると、役以上にその俳優さんの顔に見えてしまったりするけど、今日の辻さんはほんとに見えなかった。

印象的なシーンは白鳥の湖に合わせてトゥーシューズでバレエを表現するところ。途中だけど、思わず立って拍手したくなっちゃった。

こないだは「年老いたクラウン」も観ることができたし、次は「三文オペラ」をもう一回観たいなー。

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東京演劇集団風

久しぶりに風の演劇を観て来た。
前に観た時はまだ夏真っ盛りだったけど、今はもう真冬。
秋の期間は、彼らは旅公演というので日本全国の学校を回っているので、東京での公演がなくなる。
で、今回の「ハムレット」は、その旅公演でやっていた演目だそうな。

観終えて、まず僕はハムレットのストーリーを知らなかったので、最後どうなるのかハラハラして楽しかった。「To be or not to be」くらいは知ってたけども。
正直、学校公演でハムレットというところで、かなり王道なわかりやすい劇なのかなーと思っていたんだけど、そこは風もプロ。全然そんなことはなく、なんか変な白い登場人物が出て来たり、タイヤ付きの箱やプールを使っての演出が面白かったり、どぎつい表現もあったり(学校ではやってないのかもしれないけど)、大人でも充分楽しめる作品となっていた。
時間も3時間と長かった。学校公演はもっと短いだろうから、多分いろいろ省いてるんだろう。

王妃はずっとひどいお母さん的な役だったんだけど、最後にハムレットのかわりに毒が入った杯を飲み干すところがあって、ちょっと泣きそうになった。
あと、終わった後のカーテンコールも泣きそうになった。なんかあれに弱いんだよねえ。

風の来年の公演予定が貼り出されてたんだけど、20周年ということでたくさん公演があるみたいで楽しみ。

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